輸出管理とは
ではどうして輸出管理が必要なのかという疑問がまず出てくるのではないでしょうか。
昨今の安全保障にかかわる問題は昔に比べて深刻であり、武器や武器になりうるもの、軍事転用可能な貨物や技術が安全を脅かす国家やテロリストなどに渡らないようにしなければなりません。輸出は基本自由だからとか、うちの製品は民生用だからまた取引先は民間企業だから関係ないという方もいらっしゃると思いますが、輸出管理を疎かにしたため経営者が逮捕される事例もあります。
また意図的に迂回輸出(中国を経由して北朝鮮へ輸出など)で逮捕される事案も度々発生しています。取引先が軍やテロリスト団体と取引や繋がりがある場合、これまた結果的に迂回輸出と取られる可能性もあります。法令上、安全保障上問題があるものは、経済産業省の認可(経済産業大臣の許可)が必要ですので、しっかり許可を受ける必要があります。
ちなみに罰則などを簡単に記載すれば、
外為違法上の罰則等
刑事罰
・10年以下の懲役
・法人の場合10億円、個人の場合3千万円または目的物価格の5倍以下の罰金
行政罰
・3年以内の物の輸出・技術の提供禁止
・別会社の担当役員等への就任禁止
警告
・公表あり
その他考えられる事案として
社会的制裁
・マスコミ等での報道及びSNSでの情報の流布
・社会的信頼の失墜
・企業のイメージ低下
株主代表訴訟
輸出管理で悩んだ場合は、経済産業省、JETROにも相談に乗っていただけます。
どのように輸出管理を行えばいいのか
- 該非判定 法令で規制されているかを確認
- 取引審査 用途確認及び需要者確認
- 出荷管理 貨物・技術の同一性等の確認
1の該非判定についてです。まず規制リストを確認し、該当した項目があれば経済産業省の許可が必要になります。
2の取引審査についてです。ポイントは軍事転用されないかどうかを確認することにあります。そのため用途確認及び需要者確認は必須です。取引に懸念がある場合も経済産業省の許可が必要となります。契約書、やり取りしたメール、取引先のホームページ、電話でのやり取り、外国ユーザーリスト、カタログ、注文書などをしっかり吟味する必要があります。
3の出荷管理についてです。貨物・技術の同一性と許可証の有無がポイントになります。
この三つの手続きを一つでも怠ったときに考えられる事案として、
・罰則などの対象
・法令違反のリスク
・懸念取引への巻き添え
などが考えられます。
このような事案に巻き込まれると損害は貴社のみならず、日本という国にも及びます。
安易に考えず、正しい知識の習得と社内ルールや仕組み作りをすることが大切です。











